INTRODUCTION

これは、ベトナム戦争中オーストラリア軍108名人が南ベトナムの農園地帯“ロングタン”で南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)軍約2,000人を相手に戦った「ロングタンの戦い」を壮絶に描く、史実を基にした本格戦争映画だ。この戦いは、オーストラリア軍戦死者18人、負傷者24人というオーストラリアが戦ったベトナム戦史上、1日の損失で最大の戦いであったのにも関わらず、その功績を称えられることがなく50年もの間埋もれてしまっていた。デンジャー・クロース(味方にも砲撃が届くほどの超至近距離への極限着弾)を基地に要請するほど緊迫した3時間半にわたる壮絶な戦いを再現することで、泥沼化したベトナム戦争の真の姿が浮き彫りになる。

オーストラリアは、第二次世界大戦後北大西洋条約機構(NATO)の発足により、アジア・オセアニア地区でのNATOに対抗する組織が必要だとして、オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ合衆国の3国による軍事同盟(太平洋安全保障条約)を1951年9月に発足させた。そのことにより、オーストラリア・ニュージーランド両軍は、アメリカ合衆国の大義を掲げた戦争へ参加することになる。ベトナム戦争では、オーストラリア軍兵士延べ5万人が配置され、約450人が戦死、約2,400人が負傷した。オーストラリア軍の有能な指揮官とチームワーク(マイトシップ)が、このロングタンの壮絶な死闘の勝利を可能にしたのである。

監督は、映画・TV・CM・ミュージックビデオ等で幅広く活躍するオーストラリアで最も活躍するクリフ・ステンダーズ。D中隊長を演じる主役に、『荒野にて』(17)などハリウッドでも活躍するオーストラリア出身の人気俳優トラヴィス・フィメルを起用。2020年、ベトナム戦争でオーストラリア軍が参戦した知られざる戦闘をリアルかつ臨場感に満ちた戦闘シーンを再現した本格戦争映画が日本に上陸する!! 

STORY

 1966年8月18日未明、南ベトナム。ヌイダット地区にあるオーストラリア軍司令部の基地がベトコン部隊による迫撃砲の急襲を受ける。翌朝土砂降りの雨、雷鳴が轟くなか発射地点を突き止めるため偵察に向かったハリー・スミス少佐(トラヴィス・フィメル)率いるオーストラリア軍D中隊。その小隊に属する兵たちは徴集兵で、平均年齢21歳と非常に若く経験が圧倒的に不足していた。

 中隊長である少佐は、素人同然の徴集兵を率いることに意義を見出せず、准将(リチャード・ロクスバーグ)に特殊部隊への異動を希望するも却下されていた。士気がままならないなか、第10、11、12の3小隊に分かれて前線を進む。ロングタンのゴム園に差し掛かると第11小隊がベトコン兵と遭遇。交戦となるがベトコン兵は散り散りに逃げて行く。安心した小隊は前進するも、既にベトコン兵の大軍に囲まれてしまっていた。自らの命を顧みないベトコン兵は容赦なく機関銃掃射で襲い掛かる!四方八方から銃撃を受け、戦闘開始からわずか20分で28人構成の小隊のうち半数以上が負傷。味方からの応援部隊も近づけない平坦なジャングルで小隊は絶体絶命の状況に追い詰められてしまう。

 ベトコン兵から放たれる機関銃の嵐の中、少佐は遂に基地へ指令を出す。目前にいる敵へ後方から迫撃砲を撃つ要請をしたのだ。「責任は取る。極限着弾(デンジャー・クロース)を要請する」。それは味方に対して超至近距離で撃つことになり、小隊が全滅してしまう危険な作戦である。
 一方基地本部では、応援の大隊を出撃させるかの判断をする時が迫っていたのだった…。

COLUMN

ベトナム戦争へのオーストラリア軍介入とロングタンの戦い
―― デューク廣井(軍事評論家)
ベトナム戦争へのオーストラリア軍介入とロングタンの戦い デューク廣井(軍事評論家) ベトナム戦争は宣戦布告なき戦争と言われている。時の宗主国フランスとのインドシナ戦争の後、1954年のジュネーブ協定により北緯17度から南北に分断されたまま予定された総選挙も行われず、列強の思惑に翻弄され放置された結果がこの泥沼の紛争である。その後送り込まれた東西の軍事顧問団が何時しか膨張し東西代理戦争へと向かうのであった。1960年 反政府派は南ベトナム民族解放戦線(National Liberation Front)を結成、その趣旨を宣言しゲリラ活動テロ活動を開始したのである。 この南ベトナム民族解放戦線(以下NFL)、ベトコンと蔑称される民兵組織であり正規兵ではないので民間人と区別がつかず後に多くの禍根を残す組織であり南ベトナム政府の中枢にも少なからずメンバーがいた事が後年明らかになっている。しかしながら依然、戦闘は南ベトナム軍と行動を共にする米国軍事顧問と小競り合いを展開する程度であったが、アメリカが本格介入に踏み切った1965年 遂に米陸軍第1騎兵師団と南ベトナム軍の連合軍VS北ベトナム人民軍(North Vietnamese Army )が激突し本格的戦争状態に突入した。 この戦闘が2002年のアメリカ映画「ワンス・アンド・フォーエバー」で描かれたイア・ドラン渓谷の戦闘である。これを受け反共軍事同盟東南アジア条約機構(SEATO)に加盟していたオーストラリアもベトナムを反共の砦とすべく前進防衛を政策に打ち出し、本格的な軍事介入に踏み切った。1966年までには軍事顧問団をコミットメント増強するための6,000名を派兵し積極的にベトナム戦争に参加していったのであった。
しかしてオーストラリア陸軍とニュージーランド陸軍の部隊は本作に描かれる伝説の大戦闘ロングタンの戦いに臨む事となる。さて本作の主人公となる第1オーストラリア・タスク・フォース(以下1ATF)は1966年4月から6月にかけてフオックトゥイに到着し、ヌイダットにあるゴム農園に拠点となる基地を建設した。これは揚陸の要であるブンタウ港の連合軍による支配を確実にするためと軍の移動及び兵站ルートを確保するためにはフオックトゥイでの極めて政治的な政府権限を拡大しなければならなかったためである。

1ATFは、周囲の道路を介して前方に直接リンクするロジスティックな拠点設立に努めた。これに対し北ベトナム人民軍275連隊(以下NVA)は同年8月16日までに、ヌイダット基地の砲火射程範囲外のロングタン近くに進出、8月16日の夕刻から17日にかけて、迫撃砲、反動砲を以て東方の2キロメートル地点からヌイダット基地を攻撃した。

本作冒頭でも描かれたこの攻撃によりヌイダット基地施設の一部は破壊され負傷24戦死1を出したが、NVAの砲撃位置を的確に掴んだ味方砲兵隊の反擊砲火によりこれは沈黙した。翌朝1ATF旗下 大隊長コリン・タウンゼンド中佐のローヤル・オーストラリア連隊第6大隊(以下6RAR)B中隊に基地の東側エリアのNVA掃討及び発砲点・撤退方向確認が下令され、パトロールと索敵殲滅任務に赴く、作戦名「スミスフィールド」の発動であった。そしてB中隊は作戦行動中、迫撃砲と無反動砲を含む武器ピット発見に至ったのである。

その後8月18日の朝にはハリー・スミス少佐率いる6RAR-D中隊に交代し任務を続行する事になる。D中隊がゴム農園付近、まさにロングタンを索敵掃討中、突如連隊規模のNFL・NVA部隊と接触し、たちまちの内に3方面からの猛攻撃に晒された。これが6RAR-D中隊108人vs NFL・NVA部隊2,000人と推定されるロングタンの戦いのはじまりたった。激しい豪雨とプランテーションを覆う濃い霧の下での戦闘は過酷を極め3時間以上に渡り戦ったとされている。

数時間後激しい戦闘が続き弾薬も尽きかける最中、ローヤル・オーストラリア空軍第9飛行隊から2機のUH-1Bイロコイが補給のために頭上に飛来、急報を受けた大隊長コリン・タウンゼンド中佐は将軍を説伏せ留守居部隊のA中隊B中隊そして第1装甲兵員輸送中隊に援軍を命じた。

しかし敵兵は目前に迫る!決断は砲撃要請デンジャークロスだった。絶えない窮地の中、最初に到着したのはB中隊のパトロール、続いてA中隊も到着、第1装甲兵員輸送中隊7輌のM113装甲兵員輸送車APCが形成されていたNFL・NVA部隊の包囲陣形に対する攻撃を開始した。強力な火砲の援護を受けてD中隊は各隊と合流、ヌイダットからの騎兵・歩兵の救援部隊は攻撃の手を緩めずNFL・NVA部隊は退却を余儀なくされたのである。しかし戦果の程は、翌日まで不明であった。確認されたNFL・NVA部隊の戦死者245人、味方の損害は6RARの17名と第1装甲人員輸送隊の1名が戦死した。
と言うのが史実! 実際の戦闘詳報と記録に沿った作品となっている。

後にD中隊は当時のリンドンB.ジョンソン大統領 によって叙勲、D中隊のみならずRARの各部隊、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカのさまざまな部隊の貢献、天候を選ばず飛んだRAAFヘリコプター搭乗員の勇敢さを讃えた。有能な指揮官、不撓不屈の精神と仲間を思う心そしてチ―ムワークそれこそがこの勝利を可能にしたのである。

他のベトナム戦争映画と比較してみると、題材やストーリーの趣旨は「ワンス・アンド・フォーエバー」のそれを踏襲しているかのようだ。厭戦気分のない初期のベトナム戦争である。戦争後期を描いた作品でも1987年のアメリカ映画「ハンバーガー・ヒル」はラストの達成感が近いかもしれない。1979年公開のアメリカ映画「地獄の黙示録」や1986年公開の「プラトーン」とは一線を画している作品である。

武器解説 (文・デューク廣井)

オーストラリア陸軍
オート・メラーラMod.56 105mm榴弾砲
イタリアのオート・メラーラが1950年代に火力支援用に設計した山岳用榴弾砲。Mod.56イタリアだけでなく世界中に広く輸出され60年代には英軍がQF 25ポンド砲の後継に選定L5 105mm榴弾砲として制式採用したため英連邦加盟国でも広く使用された。本作冒頭で派手に火を吹きながら報復砲撃を行っているが実際にはあんなに火は出ない。
L1A1 セルフローディングライフル
オーストラリアは、イギリスやカナダと共にFALの改良型を採用した。オーストラリア軍が採用したL1A1はSelf-Loading Rifleを略したSLRの呼称で呼ばれた。口径7.62x51mm弾を使用する。本作でもほとんどの兵士が携行している。
ベルUH-1イロコイ
ヒューイの愛称で呼ばれる汎用ヘリコプター。ベルヘリコプターによって開発され、1960年軍制式に。制式呼称のUH-1は1962年になってから付された。悪天候の中弾薬満載で救援に飛立つヒューイは騎兵隊そのものって感じだ。
M113APC兵員輸送車
1960年に採用されたアルミニウム装甲を持つ初の量産戦闘車輌で、以前の装甲車よりもはるかに軽量になった。それても搭乗員を小銃火器から保護するのに十分な装甲厚だ、空輸可能で水にも浮くとか・・・これマジです。
オーウェン・マシンカービン
オーストラリアで独自開発された短機関銃。水道管を使って製造するという伝説を生んだ変わり種、上部に弾倉を装着。作動方式はシンプルなオープンボルト方式を採用、劇中でも独特な発射音を披露している。二次戦時から存在する30年選手。口径9mm×19パラべラム弾
M60汎用軽機関銃
1957年に米軍に導入され、ベトナム戦争全般で使用された汎用軽機関銃。現在では後継に主座を渡したが、いまだ現役。オーストラリア軍でも使用されている。本作でも分隊支援火器として頼もしい存在感だ。口径7.62×51mm NATO弾を使用
M16アサルトライフル
1964年米軍に採用、翌年にはベトナム戦争中のジャングル戦用に配備されたアサルトライフルの代名詞。マクナマラ国防長官の鶴の一声で決まったとの噂もある。オーストラリア軍でも採用され本作にはM16と改良型のXM16E1 (後のM16A1)も混在して登場する。口径5.56×45mm弾を使用
M2ブローニング・キャリバー50重機関銃
1930年代から現在まで、車両搭載兵器として、また航空機銃として世界中で広く使用されてきた優れもの。作中ではM113APCのメインウエポンとして大活躍した。世界一まっすぐ飛ぶ弾として有名な口径12.7×99 mm弾を使用する。
M1911 A1自動拳銃
ジョン・ブラウニング設計の傑作拳銃で100年を経ても色褪せない名銃だ。コルト45、45オート、ガバメントなどと称される。ハリー・スミス少佐が弾丸の尽きたM16を打捨て腰のホルスターからコイツを引抜き北の正規兵を撃倒すシーンは秀逸だった。45ACPまたは455ACP弾を使用
北ベトナム軍・南ベトナム民族解放戦線
AK47自動小銃
1948年ソ連軍に採用されて以来、いまだ世界標準。一番人の命を奪った銃として君臨する強者。二次戦下、サブマシンガンの火力・ライフルの射程と精度を組み合わせたドイツの名銃Stg 44 アサルトライフルのDNAを継ぐソ連の名銃である。7.92×33mm Kurz弾使用
SKS-45スミルノフ・セミオートマチック・カービン
1945年から現在に至るまで使い続けられている。北ベトナムといえばSKSカービン、銃身下部にニードルバヨネット(槍銃剣)を装備7.92×39mm弾使用
SG43重機関銃
1943年M1910マキシムの後継としてソ連軍に導入された機関銃。三脚、装甲車両に搭載される。信頼性が高くジャムの起きにくい機関銃である。本作では車輪付きマウントを用いて汎用され、独特な存在感を出していた。7.62x54mmR弾を使用
モシン・ナガンM1891/30小銃
ナガンの最も多作なバージョン。1930年から1945年までのすべてのソ連兵に対する標準的な小銃として製造された。小屋に潜んだNLFの狙撃手が手にしていたM91/30小銃の狙撃バージョンには、ソビエト製のツァイス設計のコピーである4倍のPEまたはPEMスコープが装着されていた。7.62x54mmR
Stg44突撃銃
Stg=Sturmgewehrシュトゥルムゲベール は突撃歩兵の意で、第二次世界大戦ドイツのMP44としても知られている最初に成功したアサルトライフルだ。MPはマシーネンピストーレ、こんな凄い銃を持てる北ベトナムの正規兵が羨ましくなった。7.92×33mm Kurz弾使用

CAST&STAFF

トラヴィス・フィメル
ハリー・スミス少佐役
TRAVIS FIMMEL
MAJOR H.A. "HARRY" SMITH
プロフィール
ルーク・ブレイシー
ボブ・ビュイック軍曹役
LUCK BRACEY
SERGEANT R.S. "BOB" BUICK
プロフィール
リチャード・ロクスバーグ
オリバー・デビット・ジャクソン准将役
RICHARD ROXBURGH
BRIGADIER OLIVER DAVID JACKSON
プロフィール
アレクサンダー・イングランド
ジャック・カービー准尉
ALEXANDER ENGLAND
WARRANT OFFICER CLASS 2 J.W. "JACK" KIRBY
プロフィール
ダニエル・ウェバー
ポール・ラージ二等兵役
DANIEL WEBBER
PRIVATE PAUL LARGE
プロフィール
クリフ・ステンダーズ
監督
Directed by
KRIV STENDERS
プロフィール
スチュアート・ビーティー
脚本
Written by
STUART BEATTIE
プロフィール
トラヴィス・フィメル / ハリー・スミス少佐役
TRAVIS FIMMEL / MAJOR H.A. "HARRY" SMITH 
1979年7月15日、オーストラリア生まれ。 メルボルンでオーストラリアンフットボールリーグのセントキルダでプレーしたが、ケガが原因で引退。その後スカウトされてモデルに転向し、カルバン・クラインの下着モデルとして1年間活動。俳優としては2003年にワーナーブラザーズのテレビシリーズ「ターザン」に主演としてデビュー。その後もマシュー・マコノヒーとウッディ・ハレルソンと共演した『サーファー、デュード(原題)』(08/未)、エイドリアン・ブロディ主演の『エクスペリメント』(08)などハリウッド映画に出演。その後、テレビシリーズ「ヴァイキング ~海の覇者たち~」(13〜17)に主演し人気を得る。世界興収が4億ドルを超えたダンカン・ジョーンズ監督の同名コンピューターゲームの映画化『ウォークラフト』(16)では主演を務めた。ほかの作品としては、『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』(15)、『荒野にて』(17)などに出演。今後も公開作が多数控えている人気俳優である。
ルーク・ブレイシー / ボブ・ビュイック軍曹役
LUCK BRACEY / SERGEANT R.S. "BOB" BUICK
1989年4月26日、オーストラリア生まれ。サーフィンが好きなスポーツマンだったが高校の時に演技に目覚める。2009年にオーストラリアの長寿番組「ホーム・アンド・アウェイ」(88~)に出演し人気を博すと、セレーナ・ゴメス主演の『恋するモンテカルロ』(11/未)で映画デビューを果たす。その後は『G.I.ジョー バック2リベンジ』(13)でコブラ・コマンダー役を前作のジョセフ・ゴードン=レヴィットより引継ぎ『スパイ・レジェンド』(14)では主演のピアース・ブロスナンを追うCIA役で出演。2014年にはラブロマンス『かけがえのない人』で主人公の若き頃を熱演し演技の幅を広げる。その後もエクストリームスポーツを取り入れた『X-ミッション』(15)、メル・ギブソン監督の『ハクソー・リッジ』(16)などアクション俳優として大作に出演し続けている。
リチャード・ロクスバーグ / オリバー・デビット・ジャクソン准将役 
RICHARD ROXBURGH / BRIGADIER OLIVER DAVID JACKSON
1962年1月23日、オーストラリア生まれ。オーストラリア国立演劇学院卒業後、1991年『デッド・トゥ・ザ・ワールド』(未)で映画デビューを果たすと、その後テレビ、舞台、映画で活躍し、1994年に舞台「ハムレット」でシドニー舞台批評家協会男優賞を受賞。1997年のロマンティックコメディ『Thank God He Met Lizzie』(未)ではケイト・ブランシェットの相手役を演じ好評を博す。その後レイフ・ファインズとブランシェット共演の『オスカーとルシンダ』(97)、『ミッション:インポッシブル2』(00)、『ムーラン・ルージュ』(01)、『ヴァン・ヘルシング』(04)などの大作に主要キャストとして出演。2007年にはエリック・バナを主演に迎えた『ディア マイ ファーザー』(未)で監督デビュー。オーストラリア映画協会賞作品賞を受賞した。近年では『サンクタム』(11)、『ハクソー・リッジ』(16)などに出演している。
アレクサンダー・イングランド / ジャック・カービー准尉
ALEXANDER ENGLAND / WARRANT OFFICER CLASS 2 J.W. "JACK" KIRBY
オーストラリア生まれ。2009年にヴィクトリアン・カレッジ・オブ・ジ・アーツを卒業後、舞台俳優として活躍。2011年にテレビシリーズ「ワイルド・ボーイズ」に出演し注目され始め、2016年アクション大作『キング・オブ・エジプト』で映画デビューを果たす。他出演作品はリドリー・スコット監督の『エイリアン:コヴェナント』(17)、ルピタ・ニョンゴ主演のゾンビ映画『リトル・モンスターズ』(19)など。
ダニエル・ウェバー / ポール・ラージ二等兵役
DANIEL WEBBER / PRIVATE PAUL LARGE
1988年6月28日、オーストラリア生まれ。 『The Combnation』(09/未)で映画デビュー。2016年、スティーブン・キング原作をJ.J.エイブラムス製作総指揮で映像化したワーナーブラザーズのテレビシリーズ「11.22.63」で北米に進出。ケネディ大統領暗殺の実行犯とされるリー・ハーヴェイ・オズワルド役を好演した。2020年公開予定の『エスケイプ・フロム・プレトリア』でダニエル・ラドクリフと共演している。
監督:クリフ・ステンダーズ
Directed by KRIV STENDERS
1964年、オーストラリア生まれ。映画、TV、CM、ミュージックビデオなど幅広く活躍しているオーストラリアで最も有名な監督の一人。初監督の短編映画『TWO/OUT』(98/未)はメルボルン国際映画祭でオーストラリア短編映画賞を受賞し、オーストラリア映画協会短編フィクション映画賞も受賞した。3作目の長編『ボクシング・デイ』(07/未)ではモントリオール映画祭でスペシャルメンションを受賞。長編5作目の『レッド・ドッグ』(11/未)が国内で大ヒットし、オーストラリアのインサイドフィルムアワードで作品賞と監督賞をダブル受賞、ホワイトサンズ国際映画祭で審査員大賞を受賞するなど国内外の多くの映画祭で上映され、一躍有名監督として名を連ねるようになり、2014年には、サイモン・ペッグ、テリーサ・パーマーなど豪華キャストを迎えて『チャーリーと6人の悪党』を発表。その後、第一次世界大戦時に発足し、ガリポリの戦いで最初に投入されたオーストラリア・ニュージーランド軍団(ANZAC)の100年に渡り受け継がれてきた軌跡を、サム・ニールが語るドキュメンタリー映画『Why ANZAC with Sam Neill』(15/未)を発表し、2017年には、毎年1月26日に祝われる国民の祝日“オーストラリアの日”を舞台に、現代のオーストラリアに蔓延る人種偏見を露呈した社会派映画『オーストラリア・デイ』を監督。2018年、サム・ニールが250年以上前にクック船長が太平洋横断を成し遂げた航海を辿るテレビシリーズ「The Pacific:In the Wake of Captain Cook with Sam Neill」を発表するなど、精力的に活動している。
脚本:スチュアート・ビーティー
Written by STUART BEATTIE
1972年、オーストラリア生まれ。父親は弁護士、母親はラテン語とフランス語の教師という裕福な家庭環境で育つ。脚本家としては『ブレイク・スルー クレイゴ島からの脱出』(97)で映画デビュー。その後2作品の脚本を務め、2003年には『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』に脚本家として参加。パイレーツシリーズは他に『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(06)、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(07)でキャラクターデザインとして参加している。2004年、単独脚本を務めたマイケル・マン監督、トム・クルーズ主演『コラテラル』で英国アカデミー賞脚本賞にノミネートされ注目を集める。その他の脚本作品は、クライヴ・オーウェンとジェニファー・アニストン共演のサスペンス『すべてはその朝始まった』(05/未)、クリステン・スチュワート主演のホラー『ゴースト・ハウス』(07)、ジョシュ・ハートネット主演のヴァンパイアアクション『30デイズ・ナイト』(07)、バズ・ラーマン監督、ヒュー・ジャックマンとニコール・キッドマン共演の『オーストラリア』(08)、『G.I.ジョー』(09)などがある。また、監督としても活動しており、近未来戦争アクション『トゥモロー 僕たちの国が侵略されたら…』(10/未)、アーロン・エッカート主演のヴァンパイア映画『アイ・フランケンシュタイン』(14)では監督&脚本を務めている。

《Staff》

監督:クリフ・ステンダーズ
Directed by KRIV STENDERS
脚本:スチュアート・ビーティー
Written by Stuart Beattie
プロデューサー:マーティン・ウォルシュ
Produced by MARTIN WALSH
プロデューサー:ジョン・シュワルツ
Produced by JOHN SCHWARZ
プロデューサー:マイケル・シュワルツ
Produced by MICHAEL SCHWARZ
撮影監督:ベン・ノット
Director of Photography BEN NOTT
編集:ヴェロニカ・ジェネット
Edited by VERONIKA JENET
美術:サム・ホッブス
Production Designer SAM HOBBS
衣装:リジー・ガーディナー
Costume Designer LIZZY GARDINER
視覚効果:スコット・ゼロ
Visual Effects Supervisor SCOTT ZERO
音響効果:リアム・イーガン
Sound Designer LIAM EGAN
音楽:ケイトリン・ヨー
Music by Caitlin Yeo

《Cast》

ハリー・スミス少佐:トラヴィス・フィメル
MAJOR H.A. "HARRY" SMITH – TRAVIS FIMMEL
ボブ・ビュイック軍曹:ルーク・ブレイシー
SERGEANT R.S. "BOB" BUICK – LUKE BRACEY
ジャック・カービー准尉:アレクサンダー・イングランド
WARRANT OFFICER CLASS 2 J.W. "JACK" KIRBY –ALEXANDER ENGLAND
ポール・ラージ二等兵:ダニエル・ウェバー
PRIVATE PAUL LARGE –DANIEL WEBBER
オリバー・デビット・ジャクソン准将:リチャード・ロクスバーグ
BRIGADIER OLIVER DAVID JACKSON –RICHARD ROXBURGH
コリン・タウンゼンド中佐:アンソニー・ヘイズ
LIEUTENANT COLONEL COLIN TOWNSEND –ANTHONY HAYES
モーリー・スタンリー大尉 アーロン・グレナン
CAPTAIN M.D. "MORRIE" STANLEY – AARON GLENANE
デイブ・サベン少尉 サム・パーソンソン
SECOND LIEUTENANT D.R. "DAVE" SABBEN –SAM PARSONSON
レイ・ンガタイ砲兵長 ウリ・ラトゥケフ
BOMBADIER RAY NGATAI –ULI LATUKEFU
マリー・ワーテネ砲兵 リチャード・テ・アレ
GUNNER MURRAY WATENE –RICHARD TE ARE
ケン・ディーコン砲兵 ベン・エスラー
GUNNER KEN DEACON –BEN ESLER
ノエル・グライムズ二等兵 ニコラス・ハミルトン
PRIVATE NOEL GRIMES –NICHOLAS HAMILTON
フィル・ドブソン伍長 サム・コットン
CORPORAL P.N. "PHIL" DOBSON –SAM COTTON
ウィリー・ウォーカー下級伍長 ジェイ・キリオナ
LANCE CORPORAL W.G. "WILLY" WALKER –JAY KIRIONA
ビル“ヤンク”アケル二等兵 トビー・ブローム
PRIVATE W.A. "YANK" AKELL –TOBY BLOME
バディ・リー伍長 ラザルス・ラトゥーエリ
CORPORAL T.H. "BUDDY" LEA –LASARUS RATUERE